はじめに
前回は、治療方針が決まってから準備期間にやったことを振り返りました。
今回はいよいよ、術前化学療法の初回投与の頃の様子をお届けします。
薬の種類とスケジュール
私の場合、術前化学療法は次のスケジュールでした。
▶︎ 前半3ヶ月
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パクリタキセル(タキソール)…点滴/毎週12回
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カルボプラチン…点滴/毎週12回
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ペンブロリズマブ(キイトルーダ)…点滴/3週間ごと
▶︎ 後半3ヶ月
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AC療法[アドリアマイシン+シクロホスファミド]…点滴/3週間ごと
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ペンブロリズマブ(キイトルーダ)…点滴/3週間ごと
頭皮冷却装置は使いませんでした
脱毛の抑制効果が期待できる頭皮冷却装置について、主治医から使用するか尋ねられました。費用もかかるし、極度の冷え性の私には冷却キャップの冷たさが辛そうで…結局、使わない選択をしました。
BRCA1/2遺伝子検査を受けた話
術前化学療法中に、主治医から提案されてBRCA1/2遺伝子検査を受けました。
この検査で遺伝子に変異があるとHBOC(遺伝性乳がん・卵巣がん症候群)と診断され、治療方針が変わります。
私は
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45歳以下で乳がんと診断
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60歳以下でトリプルネガティブ乳がん
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血縁者に乳がんまたは卵巣がんの人がいる
という条件に当てはまったので保険適用でした。
カウンセリングでは家系図を作り、親族の死因や年齢も調べてまとめました。
結果は陰性(母も同じく陰性)でしたが、もし陽性だったら両胸全摘や卵巣摘出を考えたと思います。
初回投与の当日
初めての投与は、夫が付き添ってくれました。
採血も診察も化学療法室も混んでいて、がん患者さんがこんなに多いんだと実感。
抗がん剤はアレルギー反応が出ることもあるので、初回は特に慎重です。
うちの母は、初回投与で血圧が下がり呼吸が荒くなり、すぐに投与中止に…。翌週から別の抗がん剤に切り替えました。
看護師さんは気にかけてくれますが、ずっと見守っているわけではありません。
「何か変だな」と思ったら遠慮なくナースコール!これは本当に大事です。
私は幸い何事もなく終えましたが、朝から病院にいたのに
帰る頃にはすっかり夜。
「これから副作用が来るんだ」と思うと、小さな変化にも敏感になりました。
投与当日の流れとコツ
化学療法の日は、こんな流れで進みます。
✅ 採血
✅ 診察(結果が出るまで約1時間)
✅ 化学療法センターへ移動
✅ 血圧・体温チェック
✅ 吐き気止め・アレルギー予防薬・抗がん剤投与
💡 待ち時間を短くするコツ
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朝早く病院に到着(8時前)
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採血を先に済ませる
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診察待ちの間に昼食を済ませる
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診察後はすぐ化学療法室へ
点滴中は何時間もかかるのと、薬物の副作用で眠気が強く出るためベッドを選びました。
点滴の液漏れに要注意!
化学療法中、一度だけカルボプラチンが液漏れしました。
トイレで針がずれて、ベッドで寝ていたら腕がこぶのように…。
ナースコールですぐに対応してもらいましたが、薬が吸収されるまで数日かかりました。
それ以来、15分おきに自分の腕をチェックする癖がつきました。
「自分の身は自分で守る!」これは今でも大切な教訓です。
次回は
次回の記事では、術前化学療法中のリアルな副作用や、私が乗り越えた工夫たちをお話しします!
引き続き、読んでいただけたら嬉しいです🌿