この体験記は第2話です。シリーズ全体はこちら▶︎【https://kinakomilk.com/nyugan00/】
はじめに
こんにちは、きなこみるくです。
今回は、乳がんの“サブタイプ”が判明した日までのことを振り返ってみようと思います。
乳がんの告知を受けた日は、人生で初めて
「手術」扱いの処置=組織診を受けた日でもありました。
組織診の結果が出るまでの約1週間、私は毎晩のように
「乳がん サブタイプ」や「予後」などを検索していました。
一人でその結果を聞きに行った日。
あの日の夕方のことは、今でも胸の奥に静かに残っています。
🧩【クリニック】2回目の受診|細胞診の結果
左胸のしこりの細胞診でわかったことは、
- 自覚したしこりは悪性(=乳がん)
- 大きさは直径0.5cm
- 浸潤がん(乳管の外までがん細胞が広がっている)
…という内容でした。検査結果を受けて、医師からはステージ1相当だと伝えられました。
(※その後、大きな病院で脇のリンパに転移が見つかり、ステージ2bまたは3aと言われるのですが、
この時点ではまだ知る由もありませんでした)
乳がんと診断されたことで、治療を受ける病院への紹介状を作成してもらうことに。
そして、より正確な診断のために「組織診」を受けることになりました。
🏥治療を受ける病院を選定
私が病院を選ぶ際に重視したのは、
- がん診療連携拠点病院であること
- 通いやすさ(通院のしやすさ・交通手段・夫の通勤経路との兼ね合い)
安心して治療に向き合えるよう、
冷静に情報を整理しながら病院選びを行いました。
🟠人生初の“手術”|組織診
組織診とは、局所麻酔をして、細胞診よりも太い針で組織を取り出す検査です。
処置前には「これは手術扱いになるので、医療保険の対象です」と説明を受けました。
大きな病気の経験がなかった私にとっては、
これが人生初の“手術”となりました(といっても日帰り手術ですが)。
麻酔や針に対する不安はなかったものの、
処置中にシャカシャカという音を立てて動く機械が
やや怖かったのを覚えています。
処置後は患部を数十分圧迫され、その後、
胸にサラシのように包帯をぐるぐると巻かれました。
帰宅後、洗面所でその姿を見たとき
「これは確かに“プチ手術”だな…」
と妙に実感したのを覚えています。
ちなみに、組織診にかかった費用は保険診療で約23,000円でした。
🟣検索魔と化した日々|サブタイプを知るまで
組織診の結果を待つ間の約1週間は、クリニックで受け取ったがんの小冊子を読み込んだり、ネットで「乳がん サブタイプ」「生存率」などを毎晩検索して過ごしていました。
当時は週5のフルタイム勤務。翌朝も仕事があるのに、
深夜になっても頭が冴えてしまって寝つけず…。
今振り返ると、それは心の中の不安が外に出ていたのだと思います。
🔵【クリニック】3回目の受診|サブタイプと紹介状
3回目の受診は、仕事帰りに一人でクリニックへ。
目的は、組織診の結果を聞くことと、紹介状の受け取りでした。
先生からは「ホルモン受容体(エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体)も、
HER2も陰性です」と淡々と説明を受けました。
私は「それはつまり、トリプルネガティブ乳がんということでしょうか?」と質問。
「そうです」と、先生は短く答えました。ネガティブという言葉の響きに配慮して、先生はあえて「トリプルネガティブ乳がん」という用語を使わなかったのかもしれません。
💡サブタイプの種類について簡単に
乳がんは、サブタイプによって使える治療薬が変わってきます。
- ホルモン受容体陽性乳がん(ルミナルA/ルミナルB)
- HER2陽性乳がん
- トリプルネガティブ乳がん
私のようなトリプルネガティブ乳がんは、
ホルモン療法や抗HER2療法の効果が期待できません。
とはいえ、サブタイプだけにとらわれすぎると、精神的にも辛くなってしまうもの。
情報との付き合い方って難しいです。
🌸クリニックを出たあと
紹介状を受け取って、エレベーターホールに出た瞬間。
乳がん告知後、初めて涙がじんわりと浮かびました。
前回は「まだ仮の診断かも」という思いがありましたが、
今回は、組織診での確定診断。
ようやく心が“現実”に追いついた瞬間だったのかもしれません。
✨次回予告
次回は、紹介状を持って訪れた大きな病院での初診と、
本格的に始まる治療に向けた準備の日々について綴ってみようと思います🌿
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